標山

魂迎へには燈籠を掲げ、迎へ火を焚く。此はみな、精霊の目につき易からしむる為である。幽冥界に対する我祖先の見解は、極めて矛盾を含んだ曖昧なものであつた。大空よりする神も、黄泉《ヨミ》よりする死霊も、幽冥界の所属といふ点では一つで、是を招き寄せるには、必目標を高くせねばならぬと考へてゐたものと見える。...

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盂蘭盆と魂祭りと

     一 盂蘭盆と魂祭りと

盆の月夜はやがて近づく。広小路のそゞろ歩きに、草市のはかない情趣を懐しみはするけれど、秋に先だつ東京の盂蘭盆《ウラボン》には、虫さへ鳴かない。年に一度開くと言はれた地獄の釜の蓋は一返では済まなくなつた。其に、旧暦が月齢と名を改めてからは、新旧の間を行く在来《アリキタ...

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魂祭りの方面

     四

一方、魂祭りの方面では、ちようど其頃、念仏踊りがある。魂祭りは、死んだ近い親族が帰つて来るから魂祭りであると言ふが、此だけでは、近頃の考へである。以前は、其帰つて来る魂の中に、悪い魂も混つて戻つて来ることを考へて居た。其為に、悪霊を退ける必要があつたのだ。此悪霊退散の為の踊りが、念仏...

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